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詩人通りより

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花を詠むか

華詠


           岩脇リーベル豊美


バブル期の合歓色ネオン異次元再現



永劫に隷従しないための馬酔木花



立体交差道ペインティングの薔薇花弁と涙



臓器売る国の人と間違えられ石楠花の心房


リラ肝臓芍薬肺臓枸杞膵臓のおままごと


リラの雨注ぐ心の形した葉っぱ


竹ちゃん菊ちゃん女性三部合唱のピアノ伴奏


天使のトランペットは毒復讐につかう


若者が生きたかったと羨む古生代の花粉



アカシアの風このまま腐り火酒となる



トルコ人園児が名前を訊くのでヨーミと答える


漢字で意思疎通図った中華人消息気体



真夜に目醒め世界の猫眼石に埋まる



我々の旧都ハイデルベルグよ音痴と胃炎



ウムラウトで乗り間違えたミュンヒェン行きのまま



廃駅の盲導犬背に雪華積もり



ガルテンツベルク舞い立つ湖畔に移り住もう



テサロニキ信徒への手紙に血でしるした十字架



鋏研ぎがベルを鳴すからお願いします



警官はベンチ占領難民のパスを捲る



時限装置の気持ちティックタック警官気づく




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# by wwa-wa | 2017-05-21 22:58 | Comments(0)

投句しました

世界俳句詠

    岩脇リーベル豊美


きみは蝶?ヤスミンの繁みから飛び立つ敵兵

Bistdu Feind?/ oder Schmetterling?/ springst aus der Jasminhecke heraus



夢わたしを勿忘草かな

Tagtraum/vergiss mein/ bitte nicht



言わぬが風花だから通訳しなくて大丈夫

Schneeflockenwind/ohne Übersetzung/ist alles klar



冬の蛾がヒントくれてふわっと堕ちる

Nachtfalter im Winter/gab mir einen Tipp/ sanft hinabzufallen



彼女死んぢゃった猫踏んぢゃったみたいに

Sie ist tot/ als ob/auf die Katze getreten würde



朝雪やムスリマ頭巾の寝顔映え

Morgenschnee/spiegelt sich/ das Schlafgesicht der Muslima



彼は処刑黒を着るけど春が来る

Hingerichteter,/ich ziehe mich schwarz an/ Frühling kommt



御免ねゲッツェマネみたいに寝てしまった

Tut mir leid/ich bin so tief eingeschlafen/ wie in Gethsemane





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# by wwa-wa | 2017-05-07 23:03 | Comments(0)

復活後

復活詠 

           岩脇リーベル豊美


       

母に似た東独出身老女は綺麗ブロンド


中性的印象で乗り込むヒトじろじろ見た


御免ねゲッツェマネみたいに寝てしまった


純粋な円は描けないひとりで大の字


許し合う?殺し合う?プネウマたちの復活祭


漣と地鳴りと復活のちに黙りこみ


無言なの?要らないと言え愛なんて


二十ライヴに惹かれわたしは倍以上生きた


デコルテの透けるリラなぜ衝撃的ピンク


マーメイドドレスどこかにあったと思う朝


待つとメモ君花花しい春愁い


手立てなく停車果てしなく大陸鉄道の夜


ボン・ヴォヤーヂ車内放送鑑賞夫婦


無時間の地平線両端歪む花林檎


どう家に帰るか訊くと駱駝の真似


生贄の血祭壇に注ぎ傷痕癒え


爆発のスローモーション停戦の結び目


イースターエッグ四角い部屋を空母色に


野生チューリップ飾る映画の冒頭思い出し


満員列車に隙間見つけて市民という概念


パレスチナ祖父持つ女子にインタヴューされ






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# by wwa-wa | 2017-04-28 17:44 | Comments(0)

夏石番矢の

未来より瀧を吹き割る風来たる

を独訳してみた。

Von der Zukunft kam
der Wind an
der den Wasserfall
durchweht




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# by wwa-wa | 2017-04-01 20:45 | Comments(0)

Nach dem FEBURUAR


受難詠


    Toyomi Iwawaki-Riebel


沙羅双樹は見たことないけどこの匂い

日葦伸ぶ黒猫うしろ姿切り絵

朽ちそうな愛を砕くなら謝肉祭

ひと昔前だが尼亡霊になっていた

春霜に二項対立の裸足でいる

平和とか感じないから巴里へ磔刑

小斎微光呑み込んで酒やめません

彼は処刑黒を着るけど春が来る

ピアノに膝ぶつけたのに不思議痛くない

血ばかりで嫌だと年下は人類の身代わり

ま、いいか乗馬日和のカフェ・トゥ・ゴォ

暴走族貝拾いとミーティングの砂浜に

移動遊園地で詩を書けば観覧車の速度

家なしのインコ迷い込むわたしの本棚

無限の質問宿す海神大津波になり

先だけど今夏も魚棚連れてって

十字のまま眞昼に霞む遠近法の錯乱

うめやまなしすべてのにおいごちゃまぜに

もの捨てるもひと捨てるもよし弥生ちゃん

猫の散歩はかはたれぎらぎら鬱らゆく

旅先より蜥蜴図送られタイムラグ

観念の足し算君と我がPassion

君還るエンジン音の花曇り

夜の果てに羊を屠り蘇生する

三月は死者の数だけ鐘をつく





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# by wwa-wa | 2017-03-28 05:11 | Comments(0)

めらんじゅ120号おめでとうございます。

如月詠


        岩脇リーベル豊美


朝雪やモスレム頭巾の寝顔映え


河凍る女神も向こうに渡れるように


黒歌鳥うしろ姿のが曙光抜き


耳を焼く言葉突き刺さし凍る月


オリオンに転がる如月冴えわたり


浅墓に過日のホロスコープ読み返し


雪まみれスフィンクス侍る穴抜ける


雪掻きの我利我利で醒める闘魚の墓


まんじりもなく真夜平穏の活字なく


冬霧やすべての窓に蘭飾る


雪鶴や国境近くのカフェで待つ


咳て咳て咽喉飴くれし仮想敵


冬の旅冷却塔に陽が沈む


冬の暮れ高校の美術室みたいな匂い


天使の梯子舞踏靴の踵ついに折れ


プリズムに遊ばれて鳴る木琴の午後


春待ちのちびた鉛筆そっけない腕時計


地這う小鳥いち番に見つける待雪草


無人駅庇の下で凍る雫見る


春かなと声出しみな音楽しか聞こえない





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# by wwa-wa | 2017-02-26 04:39 | Comments(0)

て形詠

       岩脇リーベル豊美



畦踏んで靴音まじめに行きつ戻りつ

去年の今日清算して足らぬ師走かな

出家して読むヱロに近い大哲学書

夜更かしの夜もてあまして生き残る

世界総人口人見知って怖いもの知らずになりました 

余燼にて脆くなりし父の骨噛む

小物入れ処分し輪切りトマトと柘榴で凌ぐ

言わぬが風花だから通訳しなくて大丈夫

天窓に降り積もりて雪の降り残る

どん底の石壁に新しい時計が懸けてある

夜森駆ける狐に伝えるずっとここに居て

地球外生命体が不時着して冬至の音

氷魚は河底で溺れたことだけ覚えている

彼女死んぢゃった猫踏んぢゃったみたいに

鳥羽の海ジュゴンに寄り添う亀の名は?

遠ざかり遠ざかりきみのバイ菌形冬帽子

霜柱パソコン不起動の正夢に立つ

スタァダスト二度と会えない電波の向こう

時雨るや謀反にすこしだけ愛が足りない

愛と虚無わたしを時間につなぐ格助詞「と」

もう来るなもう来ませんよもう来ない活用

冬の蛾がヒントくれてふわっと堕ちる

嬰児産んだら貝殻になって鳩食うて

凍死する白鳥の羽根真白きまま

毛皮売り漂流先の極寒でヒトに出逢う

海あれば叫ぶヒトあり神送りて

パスポート偽造摘発つぐみ捕るように

楽しいやろね病んで妹の訊く冬吟遊 

紅葉紀行の娘に倣って旅愁日記書く

樹氷凛とだれとどんな武器がほしい

初夢は初武器の鉛筆で書簡書いて






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# by wwa-wa | 2017-01-23 22:17 | Comments(0)

Petische Werkstattの残照

Weisheits(zahn)kriegerin


Toyomi Iwawaki-Riebel


Solange die Luft trommelte,

merkte ich, dass ich immerzu

mit den Zähnen geknirscht habe.

Vor den Augen saß ein trüber Heiliger

mit der Hand auf der Backe.

Ich spüre den Schmerz am Zahn,

das meine DNA durchkauen wollte.

Kampf mit der eigenen Genesis

führe ich ab jetzt oder

schon seit den tausenden Generationen.






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# by wwa-wa | 2016-12-30 21:49 | Comments(0)

俳句および・・・

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# by wwa-wa | 2016-12-28 02:17 | Comments(0)

帰還2

帰還詠 (2)


      岩脇リーベル豊美


希臘珈琲の入れ方恋し駅の途中

邪宗には入信せぬと歪む南瓜の顔

シンデレラが七人いても南瓜走る

ブレーメンの音楽家なら驢馬になりたし

失恋上等昔日のひと小春に翳り

島影に舞い戻る朝の漁師と甲殻類

豚の浅瀬ら抜き言葉の食慾あり

月と飛ぶ砂漠の上空ハミング洩れ

伊勢弁と三川越ゆる白百合赤百合

橋渡る夕凪の河口や深潭へ

無言歌集死んでもいいかマリア像

君の没落命はじんわり説教になる

秋雨の延命治療はこりごり柑橘系

退路断つ青蜜柑つぎは奇蹟の実

禁断の果実と知り誕生石は柘榴

表参道コロンバンおひとりさま隅に楓







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# by wwa-wa | 2016-11-21 01:56 | Comments(0)