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詩人通りより

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夏石番矢の

未来より瀧を吹き割る風来たる

を独訳してみた。

Von der Zukunft kam
der Wind an
der den Wasserfall
durchweht




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# by wwa-wa | 2017-04-01 20:45 | Comments(0)

Nach dem FEBURUAR


受難詠


    Toyomi Iwawaki-Riebel


沙羅双樹は見たことないけどこの匂い

日葦伸ぶ黒猫うしろ姿切り絵

朽ちそうな愛を砕くなら謝肉祭

ひと昔前だが尼亡霊になっていた

春霜に二項対立の裸足でいる

平和とか感じないから巴里へ磔刑

小斎微光呑み込んで酒やめません

彼は処刑黒を着るけど春が来る

ピアノに膝ぶつけたのに不思議痛くない

血ばかりで嫌だと年下は人類の身代わり

ま、いいか乗馬日和のカフェ・トゥ・ゴォ

暴走族貝拾いとミーティングの砂浜に

移動遊園地で詩を書けば観覧車の速度

家なしのインコ迷い込むわたしの本棚

無限の質問宿す海神大津波になり

先だけど今夏も魚棚連れてって

十字のまま眞昼に霞む遠近法の錯乱

うめやまなしすべてのにおいごちゃまぜに

もの捨てるもひと捨てるもよし弥生ちゃん

猫の散歩はかはたれぎらぎら鬱らゆく

旅先より蜥蜴図送られタイムラグ

観念の足し算君と我がPassion

君還るエンジン音の花曇り

夜の果てに羊を屠り蘇生する

三月は死者の数だけ鐘をつく





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# by wwa-wa | 2017-03-28 05:11 | Comments(0)

めらんじゅ120号おめでとうございます。

如月詠


        岩脇リーベル豊美


朝雪やモスレム頭巾の寝顔映え


河凍る女神も向こうに渡れるように


黒歌鳥うしろ姿のが曙光抜き


耳を焼く言葉突き刺さし凍る月


オリオンに転がる如月冴えわたり


浅墓に過日のホロスコープ読み返し


雪まみれスフィンクス侍る穴抜ける


雪掻きの我利我利で醒める闘魚の墓


まんじりもなく真夜平穏の活字なく


冬霧やすべての窓に蘭飾る


雪鶴や国境近くのカフェで待つ


咳て咳て咽喉飴くれし仮想敵


冬の旅冷却塔に陽が沈む


冬の暮れ高校の美術室みたいな匂い


天使の梯子舞踏靴の踵ついに折れ


プリズムに遊ばれて鳴る木琴の午後


春待ちのちびた鉛筆そっけない腕時計


地這う小鳥いち番に見つける待雪草


無人駅庇の下で凍る雫見る


春かなと声出しみな音楽しか聞こえない





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# by wwa-wa | 2017-02-26 04:39 | Comments(0)

て形詠

       岩脇リーベル豊美



畦踏んで靴音まじめに行きつ戻りつ

去年の今日清算して足らぬ師走かな

出家して読むヱロに近い大哲学書

夜更かしの夜もてあまして生き残る

世界総人口人見知って怖いもの知らずになりました 

余燼にて脆くなりし父の骨噛む

小物入れ処分し輪切りトマトと柘榴で凌ぐ

言わぬが風花だから通訳しなくて大丈夫

天窓に降り積もりて雪の降り残る

どん底の石壁に新しい時計が懸けてある

夜森駆ける狐に伝えるずっとここに居て

地球外生命体が不時着して冬至の音

氷魚は河底で溺れたことだけ覚えている

彼女死んぢゃった猫踏んぢゃったみたいに

鳥羽の海ジュゴンに寄り添う亀の名は?

遠ざかり遠ざかりきみのバイ菌形冬帽子

霜柱パソコン不起動の正夢に立つ

スタァダスト二度と会えない電波の向こう

時雨るや謀反にすこしだけ愛が足りない

愛と虚無わたしを時間につなぐ格助詞「と」

もう来るなもう来ませんよもう来ない活用

冬の蛾がヒントくれてふわっと堕ちる

嬰児産んだら貝殻になって鳩食うて

凍死する白鳥の羽根真白きまま

毛皮売り漂流先の極寒でヒトに出逢う

海あれば叫ぶヒトあり神送りて

パスポート偽造摘発つぐみ捕るように

楽しいやろね病んで妹の訊く冬吟遊 

紅葉紀行の娘に倣って旅愁日記書く

樹氷凛とだれとどんな武器がほしい

初夢は初武器の鉛筆で書簡書いて






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# by wwa-wa | 2017-01-23 22:17 | Comments(0)

Petische Werkstattの残照

Weisheits(zahn)kriegerin


Toyomi Iwawaki-Riebel


Solange die Luft trommelte,

merkte ich, dass ich immerzu

mit den Zähnen geknirscht habe.

Vor den Augen saß ein trüber Heiliger

mit der Hand auf der Backe.

Ich spüre den Schmerz am Zahn,

das meine DNA durchkauen wollte.

Kampf mit der eigenen Genesis

führe ich ab jetzt oder

schon seit den tausenden Generationen.






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# by wwa-wa | 2016-12-30 21:49 | Comments(0)

俳句および・・・

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# by wwa-wa | 2016-12-28 02:17 | Comments(0)

帰還2

帰還詠 (2)


      岩脇リーベル豊美


希臘珈琲の入れ方恋し駅の途中

邪宗には入信せぬと歪む南瓜の顔

シンデレラが七人いても南瓜走る

ブレーメンの音楽家なら驢馬になりたし

失恋上等昔日のひと小春に翳り

島影に舞い戻る朝の漁師と甲殻類

豚の浅瀬ら抜き言葉の食慾あり

月と飛ぶ砂漠の上空ハミング洩れ

伊勢弁と三川越ゆる白百合赤百合

橋渡る夕凪の河口や深潭へ

無言歌集死んでもいいかマリア像

君の没落命はじんわり説教になる

秋雨の延命治療はこりごり柑橘系

退路断つ青蜜柑つぎは奇蹟の実

禁断の果実と知り誕生石は柘榴

表参道コロンバンおひとりさま隅に楓







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# by wwa-wa | 2016-11-21 01:56 | Comments(0)

帰還

帰還詠


    岩脇リーベル豊美


蛤の城砲声聞こゆ火点し頃

海へ誘ふと見たくないとUターン海人

菜花の里肋骨折れてベゴニア開く

苺栗無花果スイーツ警官教師詩人の再会

能管とチェロ叢林の宵闇フェードアウト

秋刀魚食み山女眠る水は澄む

泳ぎたし水族館ゴリラの談話室

原発沖縄難民は無防備頭を撫でまはす

愛猫忌に蝋燭供ゑて君には随時送る

東京ミーティング株主優待券風の宿

金木犀嗅がず仕舞いの秋雨帰還

今も大食と信じきる母の芋煮鍋三杯

病母の襖バックに告別式用写真撮る

病母の渡す餞別壱萬円札畢竟もらふ

アブダビアブドゥバ機内食ハラルの朝粥

女のゐぬ間に桜古木伐り倒す落葉前




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# by wwa-wa | 2016-11-02 05:27 | Comments(0)

聖オットー

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# by wwa-wa | 2016-10-24 19:01 | Comments(0)

俳句

海外詠(3)


      岩脇リーベル豊美


清貧の怒りも祈りも銃乱射


児生み祭もっと詩歌書いてたらと


紛らわしき比喩の深読みエール切るか


足止めて泉水掬う聖ネアンデルタール


清流魚わたしを死なせてわたしを生かせて


囚人の置手紙に文字違え行ってくるぬ


外国語話す天の舌凍てつくかき氷


森と海重ね近未来の淡水魚


白昼夢わたしを勿忘草かな


平泳ぎする人間水底碧き魚影


日の丸を背負い木枯らしになる柔道家


君はまだ木の子を探し続け森の怪獣


初恋の哲学者に似て立ち葵


処暑の宵サハラ熱風待ちぼうけ


パノラマの端っこ向日葵畑なれ


白杖のスピード変えず彼はたれに消える


一晩で湧き一晩で消え夢のあと


一晩で湧き一晩で消え秋の蠅





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# by wwa-wa | 2016-09-24 18:55 | Comments(0)